花とゆめ・LaLa

□見える私とあなた。
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平凡な毎日というのは簡単に崩れるもの。
私の平凡は多分ほかの人とは違う。

私の先祖はもともと陰陽師の家系だったそうだ。
その名残で数百年に一度、たった一人陰陽師の霊力を持った少女が生まれる。
なぜ少女なのかはいまだ不明らしいが、私は今までの少女より力が強いらしい。
そのため、いろんな妖が視えてしまう。
だから私はみんなから外された気味の悪い人。

私はいつも一人で、たまに妖からからまれたり、相手をしろと言われたり…
それが私にとっての平凡だ。


しかし、私の平凡は夏に来たたった一人の転校生によって変えられた。
それがいい方向なのか、悪い方向なのか、
それはまだわからないけれど…


「転校してきた夏目貴志です。」


少し雰囲気の変わった転校生は、先生の指示で私の隣の席に座った。


『私は月島瑠菜。よろしくね』

「あぁ、よろしく」

…この人、私と同じ気配がする…
いや、同じ…というより少し似てるといったほうがいいのかな?


彼の不思議な雰囲気は私の平凡とどこか少し似ていた。
夏目君は私にとってどんなに大きな存在になるのか、この時の私は全く想像もしていなかった…。
 

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