タイトル未定

□2.姿見せたアゲハ蝶
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神「ねぇ、新八ィ。銀ちゃん泣きそうだったアル。」

新「うん。先生って言ってたけど誰なんだろうね。」

多分、銀さんにとってはすごく大事な人。

それも、僕等がいるにも拘らず泣きそうになるほど。


新「銀さん…」

貴方は、なんで僕たちに頼ってくれないんですか?



僕たちはそんなに無力…ですか?


神「そういえば、銀ちゃん前に恩師がいたって言ってた事あるヨ。」


そういえば、言ってたな。

でも、僕達がその人に会いたいって言ったら、悔しそうに唇噛み締めて、
『もう…会えねぇ。』って…。

新「…でも、亡くなったんじゃ…」

神「……わかんないヨ。銀ちゃん、ちゃんと教えてくれなきゃわかんないヨ!」


神楽ちゃんの瞳からポロリと涙が零れた。

そうだ、銀さんはいつもいつも踏み込んでくるくせに、僕たちには踏み込ませない。


神「…っ!」

今更ながら溢れ出てきた涙を強く強く拭った。

頼ってくれないことが悔しくて悔しくて、唇を噛み締め泣いた。
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