贈り物。
□過保護な奴等っ!
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「イッテェ。」
ちっ、敵に斬られちまった。
斬られた場所からは、真っ赤な血が流れ出している。
今は、今日の戦が終わり辺りに誰もいなくなった頃。
今日はいつもより早く、本拠地に帰ろう。
こんなとこで倒れたら、ダメだ。
そう思い、本拠地に向かう。
歩くたびに、傷が少し痛む。
でも、その痛みに少し安心するんだ。
自分から流れ出る血を見て安心するんだ。
自分は鬼じゃねぇ、人間だって。
だから、血は嫌いじゃねぇ。
そう考えながら歩いているとスグに本拠地についた。
門から入り、自分の部屋へ向かう。
「お、銀時ではないか。どうした?いつもより早いではないか。」
もうすぐで自分の部屋…というところで、髪の毛を一つに結っているうざったい長髪のヅラに会った。
「…あー、なんか気分?」
ボリボリ、と頭を掻きながら言う。
バレたら、面倒だ。
「銀時……貴様まさかっ!!!怪我をしたのか?!」
あ、楽にばれた。
なんでばれんだよ。
こいつらいっつもなんか、鋭いんだよなぁ。
「…うぜぇ、ヅラ。」
「ヅラじゃない桂だ!取り敢えず、傷を見せろ銀時。」
あ、よかった。
初めに見つかったのがヅラなだけマシだったかもな。