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□あまつき
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俺は六合鴇時(りくごうときどき)大江戸幕末巡回展にきてたはずなのに何がどうなったのか、江戸時代に・・・いわゆるタイムスリップ?したような状況下におかれてたりする。

厳密にはちょっと違うみたいだけど。
篠ノ女は“この世界に閉じ込められた”とよくいう。

まあ、篠ノ女もいることだししばらくは観光がてらこの世界になじんでこうかとも思ってたんだけど・・・・・。

朽葉がバカにされて、ムカついて篠ノ女まで巻き込んで化け物騒動起こしちゃったたし、おっかしいなー。俺ってこんな活動的な子だったっけ・・・?


「ほぐぁっ・・・!!!」
いかん、おもわず間抜けな声が出ちまったじゃないか!誰だよ突然腹に蹴りなんかいれてくるヤツ・・・・・・・!

「おもしれー音出たな、ほれ起きろ。じゃなきゃも一発蹴りいれるぞ。」

・・・・・・・篠ノ女サンデシタ

「お前、もうちょっとマシな起こし方ないのかよ」

「死んだ魚みたいな目して寝ころんでろヤツが悪い、とりあえず起きろって。」

「死んだ魚って・・・よっと、んで?蹴りまでいれて起こしてくれたほどの用件って?」
このくらいの嫌みの一つや二つ言わせろ、結構痛かったんだぞ。

「お前・・・さりげなく根に持つなよ。まー、あれだ。俺の代わりに相手して来い。」

「相手って誰・・・・・あー、もしかして、あの門のところでこちらの方を見てる子ども達デスカ。」

(こっくり)

こっくりじゃねーよ!そんなんで人の腹に蹴りなんていれてんじゃねーよ!

「ひょっとこのヤツもいるから、テキトーに相手してやってこい」
そう言いながら、いつの間にか篠ノ女のヤツは煙草ふかしてるし・・・

「まあ別にいいけど、帰ったらご飯作っといてよ。俺この前の蜆(しじみ)メシもっかい食いたい」

「わかったわかった。とっとと行け」

ったく、シッシと猫でも追いやるように追い出しやがって・・・

チラッと門の方に目をむけると、子ども達が興味シンシンにこっちを見ていた。
多分、中に入ってこないでこっちの様子をうかがうようにしてるのは俺の髪の毛がこの時代の、この年齢の人間にはあまり見かけない色と長さだからだろう。

「これじゃ異人と思われても仕方ないもんなー。」

子どもは、別に嫌いじゃないし怖がられないちいーんだけど・・・
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