一夜物語
□サンゲン高賀
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「ここが、サンゲン高賀・・・」
周りをぐるっと見渡すと、木ばっかりだった。
正確に言うと、ジャングルみたいな所・・・
鳥の声、植物が触れ合う音、土の匂い・・・。
「落ち着く所・・・だな。」
少女は、緑のベットの上に寝ころんだ。
ふぅ・・・
疲れが、溜まっているせいか無意識にため息が、出た。手足を投げ出す。
「世界は、こんな場所もあったんだな・・・」
広い世界だな・・と少女は、独り言を言う。
シマリスが、近づいてきた。
「?きみは・・此処にすんでいるのかい?」
少女は、シマリスに話しかける。
言葉が分かるわけがないが、しっぽを振った。
「ははっ、くすぐったいな・・・」
少女は、くすぐったそうに、少しだけ笑った。
そして、少女は思う。
(僕にも、感情があるのか・・・)