一夜物語
□さぁ、澪崎を始めよう。
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「さぁ、澪崎を始めよう。」
少女は言う。言葉に意味を奏でながら。
「え?!」
少女の手に鎌が現れる。
死に神が持っていそうな鎌を。
少女は、手を挙げる。空に向かって・・・
「な・・・なんだ?!」
男達は、逃げる。
「待て。」
少女は、静かに、小さくつぶやく。
だが、少女の声は、透き通る
言霊だ。
「ひっ、体が、動かねぇ?!おいっ!!誰か・・・誰か助けて・・・」
少女は、スタスタと男達に近づく。
「僕が、楽にしてあげる。」
「ああ・・・」
男は、怯える悪魔にでも会ったような、顔で。
少女は、笑う。天使の様な、微笑みで。
鎌を、ユラリと回す。片手に持つ。
「死神の円舞曲〜♪」
ザンッ
舞う舞う舞う・・・