一夜物語
□サンゲン高賀
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僕は、笑おうと思っても、いつも・・・いつも笑えなかった。
過去の恐怖が、頭から離れないから?
現実を、見たくないから?
僕が、人間じゃないから?
僕に、感情がないから?
僕が・・・僕は生きてる意味がないから?
「はぁ、分かんないや・・・どれもこれも違う気がするし、そんな気もする。こんな訳の分からない自分なんて、消えればいいのに・・・」
ガガガガガッ〜
「〜〜〜〜!!」
急に人の声と、大きな車が通った気がした。
普通の人は、聞こえないぐらい遠い場所・・・。
「なんだろう?近づいて・・・来る?!」
少女はトーントーンと軽くリズムを、取りながらジャンプする。
「行かなきゃ・・・」
ビュッ
シュタッ
超人的な早さで音の原因にたどり着く。
が・・・見た物とは・・・
「な・・・な、んだ・・・?これはッ!!!」
少女叫んだ。世界のすべてを、否定するように・・・
少女の目の前にあった物とは・・・