聖帝学院

□目撃
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中野原先生は一体何を考えているんだ。
こんな歳の男なんか抱っこして何が楽しいんだ。
というか、どこに行くんだろう…。

「あの、中野原先生、どこ行くんですか…?」

「ん?ああ、俺の家だが?」

そうか、俺の家か…って、は!?俺の家って、中野原先生の家!?
そんなところに連れてって、いったい何をするんだ…。

「あの、先生の家に行って、何をするのでしょうか…?」

「瀬川先生を襲う」

今さらっととんでもないこと言ったよね!?
襲うってなんですか、犯罪ですよ!?
ああ、しかも生徒が見てる…。
ああ、こっちにくる…。

「中野原先生と瀬川先生!何してるんですか?」

直球に何を言ってくるんだこの子は、少しは空気を読まないのか。

「ん?瀬川先生は体調が悪いみたいでな、家に送ってやるところだ」

おい待て、今襲うって言いましたよね?
何嘘ついちゃってるんですか。

「へー、そうなんですか!それじゃ瀬川先生、お大事にっ!」

「あ、ありがとう…」

いきなり出てきたと思えばいきなり去って行ったな…。風の様な子だった…。
ところで、本当に何をされるんだろう、不安だ…。
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