聖帝学院

□目撃
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それはある日の放課後。
授業が終わって廊下を歩いていると、中野原先生の姿が見えた。

「ん?あれは中野原先生、と、3年2組の神原君か?」

何を話しているんだろう?
授業のことで何かあったのかな。
いやぁ、感心感心。
ん?中野原先生の手が神原君の頭に…?

「な、ななな、何だあれはぁぁぁ!!?」

何で中野原先生は神原君の頭を撫でているんだ!?
い、いきなり生徒の頭を撫でるなんて、中野原先生は破廉恥だっ!!
って、うわ、こっちに来るッ!

「ん?なんだ、瀬川先生か、奇遇だな」

「な、中野原先生こそ、い、今のあれは何な
んですかっ!!」

うぅ、何で生徒の頭なんか撫でているんだ…。ていうか中野原先生、なんか怪しい笑みになっていますよ…?

「何かって?ただ、可愛い俺の生徒の頭を撫でていただけだが?」

そんなの分かっとるわぁぁぁ!

「そ、そんなの分かってますよ!そういうことではなくて、何で生徒の頭なんか撫でているんですか!」

「なんだ、瀬川先生も撫でて欲しいのか?」

はい…?
何を言っているんだこの先生は、いつ僕が撫でて欲しいなんて言った。

「僕、撫でて欲しいなんて言ってないんですけど…」

ていうか「まあまあ」じゃないですよ。
何ちゃっかり撫でちゃってるんですか。
…あ、中野原先生の手おっきくて安心する…じゃなくて!
うぅ、何で僕はいつもこうなんだ…。
いつの間にか中野原先生のペースに持っていかれてる気がする。
よし、今日は僕から…!
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