本章★ do or die..(長編)★

□THE CORRESPONDANCE
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そんなことどうでもいいくらい嬉しくて言葉につまり、目には熱いものがたまる。
そしてやっぱり夢じゃなかったんだと、顔が綻ぶ。


『てめぇ、聞いてんのか?』

苛立ちまじりのドスの効いた声がかたつむりから聞こえる。
思わず頷くが、相手に顔が見えないことに気づいてからまる声のままうん、と答えた。
すると、ため息が聞こえる。

「聞こえるっ・・・聞こえるよ」


『どこにいるんだ』

「・・・・もとの世界に、飛ばされてしまったの」

するとローは無言になってしまった。

「ロー、
もう会えないのかな」

言いたくない言葉を自分から発してしまい、涙がこぼれ落ちる。



『諦めるな』

涙がぴた、と止まる。
力強いバリトンの声。
耳から心へ、そして体中に電流が走ったように響き渡る。
『何か方法があるはずだ。

ショーが帰れる方法が』

“帰れる”という言葉に胸が熱くなり、自然と右手が背中のタトゥーを触っていた。

「うん、そうだね」

『考えてみろ。
異世界のお前が、あるはずのない悪魔の実を異世界で見つけて食ったんだ。
きっと“バーソロ屋”の能力を持つ人間もいるはずだ』

そういえばそうだ。
そして、ドフラミンゴは私の世界を知ってた。

「・・・世界政府は、異世界をつなぐルートを持っているかもしれない」

『俺は王下七武海に入る。

そしてそのルートを探す』

「お、王下七武海・・・っ?!」

人の下につく事を嫌うローの口からまさか出てくるとは思わなかった。

『何年かかるか知らねえが、

お前を連れ戻す』

私は何度もうん、うん、と嗚咽交じりに答えた。



その言葉がどれだけ私を勇気づけられるだろう。
貴方は知らないと思うけれど、

また明日から生きていこうって思えるんだよ。




帰ろう!


絶対ハートの海賊団のもとへ・・・!!
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