本章★ do or die..(長編)★

□the adults
1ページ/1ページ


THE ADULTS


「うぁ、エルーザ・・・そこ・・・っ」
「フフ、すごいわね。
かなり固くなってるわよ」
「ぁ、やばいっ・・・」




―――・・・・なんだこれは。





「・・・・」


昼過ぎになっても部屋から出てこないエルーザさんを昼ごはんに誘おうと部屋の前に来たが
部屋の中からシャチとエルーザさんのやり取り。
ノックしようとした手が宙に浮き、どうしようかと思案する。
これは、あれなのか?噂のあれなのか??

“元は娼婦です。
だから皆さんの夜のお相手も致します。

もちろん、ローも“

彼女の言葉が頭から離れない。

私の中の海賊のイメージとしては本来略奪と強欲のまま女を抱くというのが常だった。
だがハートの海賊団然り、他の白ひげや麦わらの海賊団の夢や希望を追いかける彼らを見るにつれ
大分想像とかけ離れている事に気づき、またそれが普通と思うようになってしまっていた。
本来はそういう姿があるのだろう。

だからローも例外ではないのだ。

そう思い聞かせて、私は拳を握りしめて扉をノックするのを止めることにした。
「おい」
「!」
急に後ろから声をかけてきたのはローだった。
驚きすぎて肩がはねあがった。
「・・・驚きすぎだろ」
少し呆れ顔のロー。昼過ぎに起きてくるのは珍しい気がする。
昨日も寝不足だったのだろうか、もしくは慢性なのか彼の目の下にはやはり隈があった。
「ねえロー、

ローも溜まるの?」

何を言い出すんだとばかりに怪訝な目をしたが
ふと口元を釣り上げた。

そうして私を扉に押しやり、上から私を見据えた。
体が密着してローの体温を感じドキッとした。

「そりゃあ男だからな。
ショーが相手してくれれば問題ないが」

「私が相手してどうにかなるの?」

不思議に思い問いかけるとローはため息をついた。
「――――・・・お前、溜まるの意味わかってねえだろ」

「え?
ストレスの話じゃなくて?」

「・・・・」

眉間にまた皺が入った。



「あぁ・・・やばい・・・!!」


不意に部屋からシャチの喘ぎ声が聞こえた。
「この通り部屋を開けれないわけで―――・・・!?」

バンッ!

はははと苦笑いをする私を余所にローは長い脚を持ち上げて思いっきり扉を蹴りあげた。

「おい、飯だぞ」
「・・・ちょとローさん?!」


開けてしまったのは仕方ない。
私も恐る恐る中を見るとそこにはシャチに馬乗りになったエルーザさん。



「う、え?!キャプテン!!」
「あらお二人さん、ごきげんよう」



あれ、服着てる。指をさしながら口を開ける私。


「あ、マッサージですか・・・」

エルーザさんは耳に髪の毛をかけながらゆっくり頷いた。
「そうよ、シャチったらすごいのよ。腰とか凝り固まって大変だったわ。

あらやだ、もうこんな時間だったのね。
お昼ご飯いただこうかしら」

そう言ってローの手をとり食堂へ向かおうとするエルーザさん。
私もシャチを起こしてそのあとを着いて行く。

「!」

そうか、溜まっているというのは肩こりとかの筋肉痛の類か。
だったら私もエルーザさんにマッサージ・・・いや、そもそも肩こったことないしな。




「・・・・はあ」

ひらめいた顔をする私を呆れ顔でローが見ていたことに私は気づいていなかった。






.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ