本編 ★deAd ENd★(中編)

□chaper4
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「乱菊さんったら・・・・」
「いい上司持ったじゃねえか。酒乱っぽいけどな」
ククッとローは笑った。

うん、と頷いたものの、やはり自分がすぐ帰れそうもないことに不安が募る。

「不安か?」
自分の気持ちを見透かされてドキとする。
「ん、まあ、不安じゃないと言ったら嘘になるやろな。
ってか、そもそもの原因はアンタが私を船に乗せたからやろ」
「その前に黄猿と殺り合って死にかけだったじゃねえか。」

「!!
あんなん、一人で何とでもできるわっ」

翔はローの胸を引っ掴んだ。

「無理だな。
乱菊も言ってただろう。お前は目先の思いだけで突っ込む。
もっと冷静になれ。そして人を頼ることを覚えるんだな。」
「あんたに何がわかるねんっ」

抵抗できるはずなのに、ローはそれをせずに翔に押し倒される形になった。


「わかる。


俺はお前のような奴を知っている。


一人で何でもこなそうとして、
本当はさびしがり屋なのに
強がって抱え込む奴を」

翔の剣幕に
ローは臆することなく
まっすぐに、かつ真剣な眼差しを翔に向けた。



ドキッとした。



「!!」


どさっ・・・・



翔の力が緩んだ瞬間、上下逆転。
一瞬でローは翔の上に乗っかり両手を抑えつけられた。

「っなにすんねん!」

ローは何だか楽しそうにしている。

「何って、見てわからねえか。

襲ってんだ。」

翔は身を捩り体術をかけようとしたが、手首はがっちり握られて足はローに挟まれてまったく身動きが取れない。
”何やこいつ。
細い腕にどんだけの力あんねんっ”

「腹立つっ
人の邪魔ばっかしおって、
一体な・・・・っ?!」


何が起こったかわからない。


わかるのはローの顔が不意に近づいて
声が出せなくなったこと。


翔が話している最中にも関わらず、



ローは翔の唇を塞いだ。

それは一瞬触れるだけの軽いもので
翔はあっけにとられてローを驚いた顔で見つめた。


バチンッ

「いたっ
え?
?!」


ポカンとしてると、眉間にデコピンをされた。

「ごちゃごちゃうるせえ。」
「え?
今何でキスした・・・・」

「気まぐれだ。
お前を黙らせるには格好だろ。
ご所望ならもっとしてやろうか。」


「い、いいいいです!」


「ククッ。
残念だ。
だがまた今みたいに文句言うようであれば
今以上のことを覚悟しとけ。」



翔は身の危険をコクコクと頷く。

「いい子だ。」

そういってローは押さえつけていた手を離し、
ベットに向かった。


「占い屋、お前戦いに慣れているようだが
男慣れしてねえだろ。

お前の対処法はわかった。

妙な真似してみろ、次は犯す。」


「!!!!!」
















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不意打ち、好きな言葉です。
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