小説

□狂愛(R-18)
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眠りからさめて、まず目にしたのはフカフカのベッド。
俺の手足は縛られて、動かすことができない。
「んっ…ああっ」
内蔵をかき混ぜられるような異物感。
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が耳をつく。
視線を向けると、そこにいたのは。
「へ…いちょう?」
俺の穴に、指を入れて動かしていたのは、他ならぬリヴァイ兵長だった。
「目が覚めたか」
この異常な状況に似合わぬ優しい声で言いながら、俺の顔を覗き込むと、唇を重ねる。
柔らかな感触が唇を貪り、ぬめりとした舌が俺の口をこじ開ける。
絡めとるように舌を重ね、口内が犯されていく。
俺の穴をを解く指の動きは変わらない。
どうして?
俺の頭の中に浮かぶ疑問。
わからない。
何故、俺がこんな状態になったのか。
何故、兵長が俺にこんなことをするのか。
「へいちょっ…、どうして…?」
俺の瞳から、涙が零れた。
快楽によるものなのか、心が痛むからか、自分でもわからなかった。
しかし、兵長は笑みを浮かべるだけでその質問に答えてはくれない。
これから、何をされるのだろう。
俺の中に恐怖が生まれる。
ガチャガチャと、手足を外そうと試みるも、外れそうにない。
そのあいだにも、俺を解く指の本数が増やされる。
バラバラに動く兵長の指。
「あっ…、やだ。抜いてぇ」
「お前のココは、そうは言っていないが?」
不敵に笑う兵長。
いやだ。怖い。
思考が次第にドロドロに溶けてゆく。
後ろを責められて、感じる自分の身体。
前に触れられていないのに、大きくなったそれは、今にもはち切れんばかりに、白いものを滴らせる。
イくー…っと思った瞬間、指がぬかれる。
「あっ、ヤダ。抜かないで…」
刺激が欲しくて疼く。
俺は膝を摺り寄せて、兵長に懇願する。
乳首をグリっと指で押しつぶされた。
「んっ、ああっ」
「随分淫乱だな?エレンよ。他の奴らにもこうして足を開いてねだったのか?」
兵長の言葉に、俺は首を横に振る。
「ちがっ、俺、こんなの、はじめて…」
「ふん、どうだかな」
冷たく見下ろしながら、乳首をひっぱり、俺のものを袋ごとぎゅっとにぎりしめた。
「痛っ、やめてください。兵長」
どうして、こんな目に合わなくてはならないんだろう。
いっそ、暴力で痛めつけられた方がマシかもしれない。
「ねだってみろ。俺のチンポを下さいってな」
「なっ…」
信じられない。
こんな目にあわせておいて、まだたりないというのだろうか。
最後の一握りの理性さえ、打ち砕こうとする。
「どうした?イきたいんだろう?」
意地悪く、俺のものを指で扱く。
このままでは、イくこともできず、与えられるのは、焦らすような快楽と痛み。
俺は歯を食いしばる。
「兵長の、……チンポを下さい」
俺が言うと、兵長は口角をあげる。
「よくできました」
足を高く担がれ、兵長のものがあてがわれる。
熱い。怖い。
こんなの、入るわけない。
「へいちょ、無理ー…っ、ああーっ」
ズブズブと中を押し広げられる。
ぎゅっと手で拳をにぎり、どうにかしようとするも、呼吸すらどうやってしたらいいのかわからない。
「くっ…、エレン、力抜け」
「むり…ですっ」
俺は嫌々と頭を振って抵抗するだけで精一杯。
チッと兵長が舌うちするのが聞こえた。
思わずビクッと体が竦む。
しかしそんな俺に構わず、俺のものに兵長の手が触れた。
上下に扱かれ、亀頭をひっかく。
「ああっ」
思わず腰を浮かせた瞬間に、ずんっと奥まで入ってきた。
痛いなんてもんじゃない。
身体中引き裂かれるようだ。
「痛いです。…兵長、抜いてください」
止めるすべを失った涙が次々と溢れる。
そんな俺の瞳に、兵長は優しくキスを落とす。
「じき、良くなる。我慢しろ」
そう言うと、兵長は腰を動かし始めた。
「ひっ、いっ…やぁあっ。動かないでぇ」
痛いはずの行為。
なのに、どうして。
身体は気持ち良くなって、快楽に支配されていく。
「いっ、ああっ、ああっ、ソコ、やだァッ」
止まることがない、自分のものとは思えぬ嬌声。
前を触っていた兵長の手が離れる。
「ヤダっ、触って」
イキタイ。
自分で触れたくても自由にならない手がもどかしい。
「安心しろ。イかせてやる。後ろでな」
耳元で低く囁かれ、俺は目を開けて兵長を見た。
妖艶な色気を放ちながら、獣のように俺を貪る。
「ふっ…うっ、兵長」
後ろで感じるなんて、おかしいんじゃないだろうか。
でも俺の身体が感じて喜んでるのは事実で。
俺に押し寄せる快楽の波。
感覚が、わからない。
俺の身体がガクガクと震える。
「あっ、兵長、俺、へんっ。ヤダ、怖い」
なにもかも飲み込まれそうな感覚に、理性が吹き飛びそうだ。
いや、もう理性なんてないのかもしれない。
身体は快楽だけを求める。
ぷしゃあっと、盛大に精液をまきちらした。
前には触れられていないのに。
兵長の言うとおり、俺は後ろだけでイってしまったらしい。
ふっ、と笑う兵長の顔。
口元は笑っているのに、その目は笑っていない。
「気持ちよかったか?…後ろだけでイケるのは才能か、それとも経験か?」
ゾクリと悪寒が背筋を駆け抜ける。
「経験なんてっ、…ありません」
「そうか」
「あっ、ヤダっ、動かないでぇっ」
兵長は冷たく俺を見下ろしながら、ピストン運動を繰り返す。
俺のイッたばかりの身体は、全身が性感帯なんじゃないかと思うほど、感じまくる。
力の入らない身体。
しっかりと腰は抑えられてぱちゅぱちゅと、腰を押し当てられて。
壊れる-…。
そう、思った。
どうしてこんなことになったのか、わからないけれど。
こんなことをされても俺は…。
「いっ、あっ、アアアァアっ」
どくんと、身体の中に熱いものを感じて、俺は背中を仰け反らせた。
「エレン、お前は俺のものだ。他の誰にも渡さねぇ」
ぎゅっと俺の体を抱いて、兵長が言った言葉は俺の願望か。
こんな手足を縛らなくても、兵長が望むなら抵抗なんかしないのに。
俺はそこで、意識を飛ばした。



スヤスヤと死んだように眠る。
白い肌に、赤黒く残る手足の痣。
俺はその傷にキスを落とす。
お前が俺から離れることは許さない。
快楽で縛り付けて、俺なしでは生きていけない身体にしてやる。
まだまだ、足りない。
もっと。もっと。

壊れるほどに、お前を愛してる。

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