小説

□傷(未)
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「い…挿れるぞ」
両足をジャンに高く担がれ、露わになった蕾に、あてがわれる硬いもの。
蕩けるほどに優しくされて、俺は疼いて仕方が無い。
余裕なくコクコクと頷くと、ズブズブと中に入ってきた。
「あっ…ああぁっ」
後ろを使うことに慣れている俺は、たいした異物感もなくジャンのものを飲み込む。
早く動いて欲しくて、俺は腰を捻じる。
「ジャンっ…、早くっ」
「はっ、スゲぇ締め付けてくる。お前、そんなに欲しかったのかよ?」
ジャンは根元ギリギリまでひくと、そのまま奥まで貫いた。
「んっ…ああっ…、イイッ。ジャンっ…」
手を伸ばして、首に絡める。
それに気づいたジャンが唇を重ねた。
「あっ…、もぅイクっ…」
順調に高みへと上り詰めた俺は、身体を弓のように反らせてイク…はずだった。
グリッと突然、俺の性器が鷲掴みにされ、解放しようとしたものが堰き止められる。
イキたくて疼く身体。
抗議をしようと視線を向けて凍りつく。
「エレンよ、ずいぶん楽しそうな事をしているな?」
俺の解放を堰き止めていたのは、リヴァイ兵長の手だった。
「優しくされたのか?気持ちよかったか?」
まるで棒読みで、感情の篭っていない声と、むしろ笑顔ともいえる表情に、恐怖心が沸く。
「おい、テメェ。エレンの中は気持ちいいだろう?
俺が仕込んだからな」
兵長に睨まれたジャンは可哀想なほど顔を真っ青にしている。
しかし、それでも、ジャンは兵長から視線を外さない。
「お…俺たちの行為は、同意の上です。俺は、性欲処理のためにエレンを利用したわけじゃありません」
「ほう…」
「痛っ」
グリッっと握りつぶされそうなほど、性器を握りしめられ、俺は痛みに呻く。
「うっ…」
すると何故か呻いたのはジャンだ。
「わかるだろ?こいつは痛くされるのが好みだ。
締め付けてくるだろう」
兵長はグリグリと性器を痛めつけてくる。
思考が痛みに囚われ、何も考えられなくなっていく。
「あっ…あっ…、ヤメテ下さいっ。兵長っ」
俺は懇願する。
空いたままの口から、涎が垂れる。
中で、ジャンのものが大きくなった。
「動け」
兵長からの命令に、俺は自分から腰を振る。
「あっ…おい、エレンっ、よせっ」
そういう、ジャンの声に余裕がないことに、俺は気付いていなかった。
兵長の手に擦り付けながら、ジャンのものをより深く咥えこむ。
「あっ、ああっ…」
ジャンの熱いものを中に感じた。
「イッたのか。早漏野郎」
クッとあざ笑うかのような兵長の声。
俺は、奥に熱を感じて、快楽にビクビクと痙攣させながらもまだイクことはできない。
兵長の手がそれを許してはくれない。
「…っ、イカせてっ」
俺は解放したい一心だった。
「ほら、エレンはまだイってねぇ。同意の上なんだろ?イカせてやれよ」
優しく囁くように、まるで伝言ゲームのようにジャンに伝える兵長。
「それは、あんたがっ」
「俺が?」
何か言おうとしたジャンの言葉。
冷ややかに兵長に見下ろされ、言葉を飲み込む。
「クソッ」
ジャンは弱い。
目の前の者に逆らったらどうなるか、本能的に悟る。
賢い人間だから、従う。
「ほう、いい心掛けだ」
満足そうに、兵長は口角をあげた。
「エレン、すまねぇ」
ジャンは俺の身体をひっくり返して、四つん這いにさせる。
「え?」
その直後、俺を奥深く貫いた。
「えっ、はっ…やっ…、ジャンっ」
苦しい。
呼吸もうまくできないほど、激しく突き上げられる。
前立腺を刺激されて、押し寄せる快楽に足掻く。
イキタイ、イキタイ。
その思いが、脳内を閉めて行く。
「エレンよ、イきたいか?」
兵長の言葉に首を振って答える。
「なら俺のを咥えて舐めろ。よかったら解放してやる」
そう言われて、差し出された性器。
デカくて黒光りするそれを俺はためらうことなく、口に含んだ。
「ンっ…ンンんっ」
後ろからの快楽に、流されそうな意識を保って必死に奉仕する。
「イイ子だ」
頭を撫でて褒めてもらえたことが嬉しい。しかし、胸の突起に刺激を感じて、口を離してしまう。
「あっ…」
「どうした?エレン。イかなくていいのか?」
あざ笑う兵長の言葉に、俺は必死になって、兵長の性器にしゃぶりつく。
「いい光景だな。エレンよ」
「ふっ…んっ…ンンっ」
口いっぱいに頬張って、飲み込めない涎が口を伝い、涙が、止まらない。
後ろから押し寄せる快楽の波が、もう、限界をとうに超えている。
もう目が焦点が定まらない。
ぐちゅぐちゅと卑猥な音だけが響く。
ビュッと再び俺の中に熱いものが入ってきた。と同時に兵長のものにも強く吸い付く。
そこで俺はやっと、兵長の手から解放され、達することができた。
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