ハボロイ
□たしかなこと
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ある日の昼下がり、膨大な量の書類を目の前に私は壮大なため息をついた。
(何か退屈しのぎになるようなものはないものか…)
…いや、書類がある時点で退屈ではないはずなのだが…
「大佐ー♪」
そう叫びながら近づいて来る私よりはるかに背の高い人物
ジャン・ハボック少尉
人を思いやることに長け、銃の腕もそこそこのヤツで、私の恋人でもある。
「ん?どうしたんだ?」
「これ、一緒に聴きません//?」
言いながら差し出されたのはコイツにぴったりの、淡いオレンジ色のウォークマン。
「小田和正の…たしかなこと…?」
「えぇ!はい…どうぞ」
渡されたのはイヤホン
「う、うむ…」
それを私達はそれぞれ、片方ずつ付ける。
私が付けたのを確認すると、ハボックは再生ボタンを押す。