ハボロイ
□“もしかしたら”が現実になってしまうまで
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「ハボック…何でお前は私を抱いてくれるのだ…?」
「は?」
「…私には女性のようなおしとやかさもないし…胸だってないのに…何で…」
「た、大佐!?」
大佐は泣いていた。
何があったかわからないけど大佐が不安になっているのは確かだ。
んなことで不安にさせちまうなんて…
情けねぇ
「大佐。俺、あんたの事好きすぎてそんな事気にしたこと一度もないんです。」
「ッ!」
「男とか女とか関係なくって…大佐は大佐で……あ──ッ!もう!俺バカだから何て言えばいいかわかんねぇ!」
「…」
大佐はいきなりの事にビックリしている。
そりゃそうだ。
「まぁ…あの…俺はそのまま…クールに見えて本当は、甘えたで、寂しがり屋さんで、その辺の女なんかよりずっと、ずぅーと可愛い、ロイ、あんたが好きッス///」
「ハボック…//」
「俺、ちょっとはあんたの不安、拭えましたかねぇ///?」
「コクン…///」
「良かった」
「…わ、私も…」
「ん?」
「…私も、ハボックが好きだ///ッ!」
「た、大佐ぁ/////♡♡♡♡♡♡」
「////」
「キス、いいですか…///?」
俺は大佐の応えを聞かずに唇にキスした。
必ずしもこの恋が永遠に続くとは限らない。
何故なら、俺らは軍人だから…
もしかしたら、明日死ぬかもしれない。
だから俺はその“もしかしたら”が現実になってしまうまで、永遠の恋を信じ、目の前の恋人を精一杯愛して、不安にさせないようにしようと思う。
“もしかしたら”が現実になってしまうまで。