記念小説
□ハロー、俺
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「おいツナ、何か煙出てねーか?」
リボーンの言葉に、ベッドから体を起こして、辺りを見渡し、確かに煙のようなものが出ているので火事か?と焦りだした俺の目の前にそれは突然現れた。
ぼふんっ
「うおっ!?な、なんだ!?」
一際大きく音をたてて煙が発生して、それと同時にどさりと何かが落ちる音がした。
「…いってー……。」
そして途端に声が、少し高めの声をした男性であろうその人物は、煙が薄くなるにつれて、はっきりわかってきた。
ふんわりとしかし癖が強い、色素の薄い茶髪。
そして全身をスーツで纏った割と小柄な男。
まじまじとみていたら、ばちり、と目線があってしまった。
やばっと後ずさりしようと思ったら、目線のあったその男の顔が一瞬にして真っ青になって今にも消え入りそうな声で言葉を放った。
「、やっべー…本当に来ちゃった…。」
ハロー、俺
「は?」
突然現れた男、名前を沢田綱吉(24)と言うらしい。
とりあえず自己紹介ね、と名前を先に言われたが、
あれ、おっかしいなー俺と同じ名前じゃん。
おっかしいなー今すっげーイヤな予感がするんですけどー!
「なるほどな。」
「なるほどなって何がだリボーン!一人でなっとくすんなよ!」
「うるせえぞツナ。コイツは未来のお前だ。」
ニンマリと口端を釣り上げ笑うリボーン。実に楽しそうだ。
「はあああああ!!?ちょ、ちょっと待って!つか何でいるの!?未来の俺が!?」
「大方10年バズーカの故障か何かだろ。ちったあ頭を働かせろダメツナ。」
…このやろう!ムカつくーっが手が出せないっ!ちくしょうっ!
「え、と。信じて貰えるかわからないけど、リボーンが言ったとおり、俺は未来の沢田綱吉ね。職業はマフィアのボスですっ。」
てへ☆じゃねええええええ!!!
あんた、いや未来俺!
今サラッと凄いこと言ったよな!マフィアのボスって、ええええ!!!?
「ちょ、ちょっと待って、えーと綱吉、さん。マフィアのボスって…何?」
「何って…ボンゴレのドンをだけど。」
「言うなああああああ!!!!」
正直聞きたくなかったし、答えだって予想はしていた。
でも、これはキツい!
自分で地雷踏んじゃったのは分かるが、キツいよこれ!
「あー…気持ちは察するけど、しょうがないよ。うん。」
「そうだぞツナ。諦めも肝心だぞ。」
うっさいリボーン!