長編
□そらにうたう
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ノックも無しに、部屋に二人の男が入ってきた。
一人の男は入ってくるなり少女の羽織っているだけにしか見えない、たった一枚の服を脱がし始め、もう一人の男は部屋の鍵を閉め、何やら準備をしていた。
少女は無表情に、その男を見つめているだけ。
抵抗もせず、徐々に進んでいく行為を見つめているだけだった。
「っ、」
少女の肩が小さく震えた。
一人の男がまだ未発達な少女のまだ小さな乳房に荒々しく触れ、もう一人の男が下腹部を貪る。
卑猥な水音と荒々しい男達の息遣いが部屋に響いていく。
男が下腹部から離れれば、上の男が少女の口を開けさせ自らのものをねじ込んだ。
そしていきなり下腹部に何かが入ってくる異物感。
「っぅ!?、ん、んんっ、」
少女は流石に苦しくなり、声を漏らす。
異物が中で小刻みに震え、上は男が強引に奉仕させようとする。
少女は未だに慣れないその行為に眉に皺を寄せる。
(――きもち、わるい…)
口の中は男特有の青臭さに吐き気がし、下腹部は人のものでもない異物の小刻みな震えが全身を震えたたす。
(――はやく、おわれ…)
少女がそう思った瞬間、いきなり部屋の電気が落ちた。
「な、なんだ?」
「停電?」
男達の話の内容により、これは故意によってやった事ではないらしい。
しかしここはもともと研究施設だ、電力くらいならすぐに予備電源で復活する。
そしたらこの行為も再開する。
少女は表情一つ変えずに奉仕を再開した。
しかしその瞬間、
――ドガアッ
何かが壊れる破壊音。
そして何かを殴る鈍い音が近くでした。
(……何?)
少女が口を止め、辺りの気配を探ると、いきなり上の男が思い切りのしかかってきて、下腹部の振動が強くなった。
「――んぐうっ!?」
少女は慌てて口から離し、男を叩くようにどけ、すぐさま下腹部の異物を取り出した。
「…っう、ゲホッ、ゲホッ」
少女は呼吸を肺にうまく取り込めなく咳込んでいると、近くに人の気配を察知した。
「――君、誰だい?」
少女の後ろで声がした。
それは少女に対してのものであり、低い、そして綺麗な声…。
少女は聞き慣れないその声に、肩を震わした。