短編
□呪いのリングに誓いの口づけを
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しばらく走って着いたのは、学校だった。
何故、学校なのか分からなかった。
でも、学校で思い浮かぶのはあの人。
本当にこっちの勝手で守護者に選ばれたあの人は、どう思ってるだろうか…。
怒ってる?
恨んでる?
それとも笑ってる?
あの人は、どう思ってるだろうか。
今、あの人はいるだろうか…。
そんな事を思って閉じた校門に触れたが、直ぐに手を話し、今来た道を逆方向に歩き始めた。
何、考えてるんだろう。
あの人の事を知ってなんになる。
否定されても、俺にはどうにも出来ないんだ。
本当に俺は、一人じゃなにも出来ないんだな…。
あの人のように、一人では生きれないんだな…。
見上げた月は、酷く綺麗だった。
次の日、俺はいつも通りに登校した。
あんなにボロボロになった校舎もすっかり元に戻ってて、
改めてボンゴレの技術に驚いた。
いつも通りの授業。
何も変わらない生活。
そう、俺達以外は何も変わらない。
それが今では、凄く羨ましかった…。
ピーンポーンパーンポーン
『2-A沢田綱吉、至急応接室へ。』
雲雀…さん?
「さ、沢田!早く行ってこい!」
「あ、はい!」
俺何かしたかな?とか思ってダッシュで応接室へ向かった。