君のいる世界で
□第六話
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問題とはつまり、リヴァイさんがどこで寝るか、ということである。
あいにくベッドはひとつだけ。まあ大きいので二人寝るのも余裕の広さだけど。
ソファーももちろんあるが体を痛めてしまうだろう。
ちょっと痛いけどソファーで寝ようかな、と思いソファー寝転がった。
「オイ、なにしてんだ?」
「あたしはソファーで寝るので、リヴァイさんはベッド使ってください。」
「んなことしたらお前が体を痛めるじゃねぇか。俺がそこで寝る。」
「そんなのだめです。」
「だったら礼羅もダメだ。」
「じゃあどうするんですか?」
「んなの一緒に寝たらいいだろ。」
何をさらっと言うんだこの人は。
「別に二人寝れねぇ狭さじゃねぇだろ。」
「まあそうですけど...。」
「ならさっさとこい。」
急に腕を引っ張られ、立たされた。
そして体がふわり、と浮いたかと思うと、ドサッと背中に毎晩感じる柔らかさを感じた。
まあ簡単に言うとお姫さま抱っこされベッドに下ろされた、ということだ。
あまりのことにびっくりしていると
「早く寝ろ。」
と言ってきた。
この人は、どうして普通にそんなことができるんだ。
部屋が暗くて良かった。
きっと今ごろ顔が真っ赤になっているだろう。
恥ずかしさを隠すように
「...おやすみなさい」と言ってリヴァイさんとは逆の方を向いた。
寝ようと思ったが胸がドキドキしてなかなか寝つけなかった。
このドキドキの意味をあたしは知らなかった。