書庫(夢以外置き場)
□苺の神様
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「・・・あのー依頼内容言ってくれねェと、どうしようもないんですけどォ・・」
「何か言い難い事なんですか?」
「・・私、すごく困っていて・・」
「何に困ってるんですか?」
「すごく・・困ってて・・・」
「・・・・・」
「だーかーらァー・・何に困ってんだよ」
依頼人の女が、下に俯きながら、何かブツブツと呟きだした。
銀時も新八も、「え・・何この人・・危ない人?」と冷や汗を流している。
ワナワナと肩を震わせながら、だんだんと女の声がハッキリとしてきた。
「私、ダイエットに成功したんですけど、成功した途端、急に色々食べたくなってきちゃって・・」
「え」
「ダメって分かってるのに、お菓子が食べたくて食べたくてっ」
「・・・・・」
「でもっ・・欲望に身を任せたら、またリバウンドしちゃう!!」
ダイエット。
女なら誰しも通る道だと思われる。
そして、必死に成功したダイエットが
リバウンドによって無かったことになる。
女にとって、それはもっとも恐ろしい事だ。
女の様子に、やや引きつつも
銀時は質問を続けた。