短編集
□『 ある日の風景(続き) 』
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「「オボロロロロロッ」」
「はぁ・・・はぁ・・・なかなか・・・やるじゃねーか、副長サンよォ・・・」
「テメーこそ・・・うっぷ!・・・まさか引き分けとはな」
「あれ・・・俺、スクーターどこに置いてたっけ・・・」
「お前、まさか飲酒運転するつもりじゃ・・・っく。・・・ねーだろうな」
「する訳ねーじゃん。飲酒運転って罰金すごいじゃん。アレ、何とかしてくんない?」
「馬鹿か、テメェ。罰金安くしちまったら、また飲酒運転する奴が増えるだろーが」
「あーあ。代行頼むにしたって金ねぇし。・・・ひっく。・・・スクーターは明日取りに来るか」
「そうしとけ。ひっく。・・・・つか、ここ何処だ?」
「しらねーよ。アレだろ、アレ。かぶき町のどこかだろ?」
「かぶき町って、こんなに遊郭ばっかだったっけ?」
「バーカ。夜の街はどこだって遊郭みてーなもんだろ。土曜夜8時はね、誰でも暴れん坊将軍になれるんだよ」
「ああ、そか。確かに。土曜の夜は、誰でも暴れん坊将軍だな」
「そーそー。あ〜どこかにいい女いねーかなぁ・・・」
「あそこで手ェ振ってる女が居るけど、誰だありゃ・・・うっぷ。・・お前の知り合いか?」
「バーカ。夜の女は猫みてーなもんでよォ。どんな男に対してだって、手を振ってるもんなんだよ。腰と同じ原理」
「ああ、そか。確かに夜の女は猫みてーだよな。皆、川の向こうから手ェ振ってるわ」
「あれ?あんなトコに川なんてあったっけ・・・それに、急に周りが明るくなったような・・・・・・・」
・*・*・*・
『オイ、ゴミ捨て場で誰か寝てるぞ。白目向いてるけど、大丈夫か?』
『やべぇんじゃねーか?急性アルコール中毒じゃねーか、これ』
『誰か、救急車呼べ!救急車!!』