SLAM DUNK 1


□お兄様
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「いいか?兄と言うのは先に生まれてるんだから、それだけで敬うべき存在なんだ。
だから、これからは俺をお兄様として敬え!」

「は?嫌だよ。」

「なにっ?」

「お兄ちゃんの事を敬えるのはバスケだけじゃん。
そのバスケだって海南の牧さんには勝てないし。」

「煤I!」

「じゃっ、私先に学校行くから。」

そう言って手を振ると、妹のミカは家を出て行った。

そもそもどうしてこんな事になったのか…
それは昨日の部活後に遡る。

『妹っていいよな。』

という誰かの発言から始まった。

「花形んちとか最高だよな。いっつもお兄ちゃん、お兄ちゃんって懐いてて、でも控えめで。
めちゃくちゃかわいい❤」

「そうか?」

なんて言う花形の顔は妹の話をするとデレデレになる。

「まぁ、でも特別取り柄がない俺でもすごいとかなんとか言ってもらえるっていうのはいいかな。」

なんだ、コイツ、デカイ体してデレデレしやがって、気持ち悪い。

「藤真のところも妹いるだろ?」

「おー」

「ミカちゃんだろ?めちゃくちゃ可愛いよな。藤真が女装したらあんなんなんのかな?」

「…おめぇら、女にモテないからって俺を女装させようとか考えんじゃねぇ!」

「誰もそんなこと言ってないだろ〜!!!」

しかし…そうか、妹というのは可愛いものなのか。
まぁ、ミカは俺の妹だから、顔は申し分ない。
スタイルも性格もいい。
俺が日ごろから気を付けるように教育してるからな。

でも、可愛いかと言えば違う気がする。
アイツはドライだからな。
お兄ちゃんの後に❤マークなんかつくタイプじゃないし。
可愛い妹か…いいな、それ。
今更妹が増えることはまずないだろうから、
アイツを変えなければ!!
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