SLAM DUNK 6
□笑ってはいけない湘北軍団
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―笑ってはいけない湘北軍団―
早朝9時。
この日、朝早くから呼び出された湘北スタメン5人はブツブツ文句を言いながらも集合場所へと向かっていた。
「何すんだよ〜?バスケじゃないんか?」
「ダンナ、何で俺らこんな何にもないような田舎に呼び出されたんです?」
「それが俺にもよく分からんのだ。
昨日、藤真から電話があってな。ここに来るようにと…内容を聞こうとしたら電話を切られてしまった。」
「けっ、ホケツのくせに生意気な!」
何がなにやら分からず、そこに立ち尽くす5人。
ちょうどそこに遠くから5人を呼ぶ声が…
「おっつ〜。悪いな、朝早くから。」
「悪いと思うんならこんな朝からしかも田舎に集合かけてんじゃねぇよ。」
「おっ、三井〜!髪の毛さっぱりの爽やか青年になっちゃって!
長谷川が三井が前歯の抜けた長髪野郎になったと嘆いていた時はどうしようかと思ったけどな!」
「おっ、おぃっ!!」
「ブフッ!さすが藤真さん。よく知ってますね!」
「前歯も戻ったんだな!」
「プププ、ミッチーのこれは差し歯だよ、ホケツくん。ちょっと殴れば取れる!」
「よし、桜木、ちょっと殴ってみようか!」
「おしきた、任せろ!」
「おぃ、藤真。さっさと内容を言え。俺たちをここに呼び寄せたのはそれなりの理由があるんだろう?」
「おぉ〜そうだった、そうだった。
今回はな、活躍を見せる湘北の皆さんにぜひとも地球をそしてバスケットの世界を守ってもらうべく集まってもらったんだ!」
「うわ〜なんか嫌な予感しかしないんすけど。」
「宮城…よく分かったな!」
「いや、誰でも分かるっしょ。」
「んまぁ、説明とかめんどいし、ちゃっちゃと着替えて。」
こうして藤真から手渡されたアメリカンポリスの格好に衣装チェンジした5人。
「うわっ、ダンナみたいなポリス絶対いる!!」
「凶悪犯に体でアタックするおっさんだろ?」
「そういう三井さんもなかなか似合ってるじゃないっすか!」
「お前もチャラさがアメリカンだな!」
「おい、流川と桜木はどうした?」
「それがあいつらなかなか出てこないんすよね〜。」
「どうせ更衣室でまたケンカしてるんじゃねぇか?」
そこで仕方なしに藤真が迎えに行き、2人を連れて来た。
「お〜い、お待たせ!」
「ブフッ…Σ!!」
「おっ、おぃっ…フフフ」
「ホケツくん、さっさとちゃんとした服を渡しやがれ!!」
「似合ってるぞ〜桜木!そして流川、逃げるな。」
皆が顔を真っ赤にして笑っている中当の2人は不機嫌そのもの。
「は〜い、湘北署、人気婦人警官、楓ちゃんと花子ちゃんで〜す。」
「てか、おぃ、流川はまともに見れるんだけど。」
「あっ、分かる。首から上ならそこらの女の子よりキレイなんだけど…」
「桜木は…ゴツイな。」
さて、5人揃ったところで、藤真が注意事項を話始める。
「お前らは今から湘北署職員として地球の平和とバスケットの平和を守る為に1日働いて貰う!」
「バスケットの平和ってなんだよ。」
「任務の最中は笑うことなくしっかり働くように!
もし笑ってしまった場合、罰がくだされるので肝に銘じておくように!!」
そうして、湘北軍団の勤務地となる湘北署まで向かうべく通勤バスが到着した。
「任務はすでに始まっている!我々、総司令部は常にお前たちを監視しているので気を緩めないように!」
「我々って…他にも総司令官がいるのか?」
「総司令官は俺一人だ!」