magi short

□謝肉宴のあと
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謝肉宴の深夜。
皆片付けを終え、各々が自室に帰る最中であった。


「ああ〜シャルルカン、もう寝ちゃうの〜?」


ふらふらに酔った名前が千鳥足で寄ってきた。


「ばか、お前も寝ろ!酒臭ぇ!」

「シャルこそ〜。もうちょっと飲もうよぅ」


かなり酔っているのか、たまにしか男に触れない 名前が、執拗に触ってくる。
と同時に強烈なアルコールの匂い。


「うっ...。また今度だ!」


それを押しのけ、自室へすぐ帰ったシャルルカン。
廊下に残された 名前。


「...たく、酒の力は凄まじいな...。あいつちゃんと自室へ帰ったのか?俺の支えなしではまともに立てなかったのによ」


シャルルカンが、何気なく廊下へでた時だった。
謝肉宴が終わってかなり経ったはず。
しかも夜もかなり更けた頃だ。

名前が、廊下で寝ていた。


「!!?」
「おい 名前!起きろ!しっかりしろ!」
「うっわまだ酒くせぇ...」


苦虫を潰したような顔をしながら、 名前の肩を揺さぶる。


「ん...シャルルカン...?」


ゆっくりと瞼を開けると、いつもの端整な顔の 名前に戻った。


「あれ、あ...そうだぁ、お酒...」

「馬鹿、廊下で寝るとか...ショーグンの武官失格!」

「うう...頭痛い...水ほしい」


自分で酒に溺れてなんてヤツだ、と呟きながら、自室へ引きずった。


「ちょっとぉ。あたし頭痛持ち、二日酔い...もっと大事にしなさいよぉ」

「呂律がまわってねぇよ!それに二日も経ってないぞ!大人しく俺の部屋で寝ろ!」

「シャルルカンの部屋で...さいあく...眠い...」

「うるせぇ!水!」


お見舞いとばかりにぶちまけてやった。
それで一気に目が覚めたのか、目がかなりおおきくなった。


「ちょ...シャルルカンあんたねぇ!!なにするのよ!!!ヤムライハさまに言いつけてやる!!いいや将軍にも!!」

「おーおー上等だ!あのババァ余裕で切り刻んでやる!」

「誰がババアだって?!」

「ヤムライハ!」


騒がしいから様子見したら、とぶつぶつ呟いてから、シャルルカンを一喝した。


痴話喧嘩もほどほどにしろ!

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