堕天使、天使を喰らう

□第壱章
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(サンジのモノローグ。)





おかしい……。
おかし過ぎるだろ、実際。
だってな、おれは、絶対に、レディー達は神が作り出した芸術品だと思うし、ナミさんやロビンちゃんの為には、心を込めて、愛情込めて、お菓子を作ったり料理するんだぜ?
それこそ、細心の注意すら払って。
まぁ、ルフィ達に作るにしたって、仲間の命を預かってんだから、手ぇを抜いてる訳じゃねぇが。
が。
何だ?
何がどうしちまったんだ、おれ。
誓って、断っておくが。
宗旨替えした覚えもねぇ。
なのに。
おれの瞳はおれの意志に反して、あいつを探す。
本当に、どうかしてる。
バラティエに居た時に見た、あいつの姿。
信じられなかった。
「背中の傷は剣士の恥」
と七武海のミホークに対し、正面を向いたあいつ。
正直、
「そこまでするのかよ、信念曲げるなんざ、簡単だろ」
って、思った。
何か、悔しいやら、眩しいやら、綺麗やら、おれの中、グチャグチャ。
しかも、同い歳と来たもんだ。
ん?
あぁっ、と、いや、歳は同じだが、おれのほうが7カ月くれぇ、先……、だったか……?!
って、おいっ、マジで、どうした、おれっ?!
迷子マリモに対して、「綺麗」とか、「眩しい」とか……。
誕生日まで、覚えてる、とかっ……!!
兎に角、意識せざるを得なかったんだ、このおれが、何故か。
なのに、あのマリモと来たら…… 。
あいつのおれに対する態度もおかしい。
何だ?
何なんだ?



有り得ねぇ〜っ!!
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