僕達の日常〜私と彼等の物語〜

□第2話
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『今年は新入部員例年より多い…』

幸「毎年多いけど今年は特にね」

『あたし名前と顔が一致する前に引退しそう』

赤也の学年の子ですらまだ危ういのに更に増えて困ったもんだよ。

幸「蓮二がまた例のやつ作ってくるんじゃない?」

『あれか…』

あれというのは新入部員の写真と名前が載っているファイル。
それを渡されて覚えろって言われるんだけどマジで無理。

人数多すぎなんだよぉ!!

幸「まぁ覚えてもあんまり呼ぶ機会ないかもしれないけど、覚えておくことに越したことはないよ」

『幸ちゃんはすんなり覚えられるからそんな簡単に言うんだ!』

記憶力がないあたしにはかなり大変な作業なんだから。

幸「はいはい、頑張ってね」

『んむっ!?』

口にお菓子を投げ込まれモグモグと咀嚼し飲み込む。

幸「美味しい?」

『ん、ウマイ!』

幸「女の子がウマイなんて言わないの」

『はーい』

丸「あのよ…」

『え?』

実は最初から一緒に居たブンブンが口を開く。

丸「お前等できてんの?」

幸『「は?」』

丸「は?っじゃねぇよぃ!
距離感がおかしい、絶対に!!」

『そうかな?』

幸「ブン太が気にし過ぎなんじゃない?」

丸「いやいやいや!
隣同士に座るのはしょっちゅうだからあれだけど…

それはどうなんだよ!!」

『それって?』

幸「ブン太はね、渚月が俺の肩に頭を預けてるのが気に食わないんだって」

『ふーん…』

丸「ふーんって、おい!!
仁王が見たら怒り狂うって!」

幸「仁王は渚月の事大好きだからね」

丸「だろぃ!?
被害被るのこっちなんだからな!!」

幸「渚月どうする?」

『嫌です』

あたしは体を動かし幸ちゃんの方に向くと横からギュッと抱きつく。

丸「あぁぁ!?」

『におなんて嫌い、バーカ』

丸「…喧嘩したんか」

幸「うん、それで拗ねて俺に甘えてんの。
可愛いよね」

丸「幸村くん呑気だな」

幸「このまま別れちゃえば良いんだよ。
そしたら俺がもらってあげる」

『本当?』

幸「本当本当」

近距離で幸ちゃんと見つめ合う。
相変わらず綺麗な顔してんなー

睫毛バサバサだし綺麗な瞳を見てると吸い込まれちゃいそう…

丸「ダメ、それはダメ!
ストップストップ!!」

ブンブンが手があたしの唇を押さえる。

幸「ちぇっ」

丸「幸村くん、まさか本気だった?」

幸「うん」

丸「仁王!
早く仲直りしろぃ!!」

『いやー危なかったね』

丸「他人事!?
渚月も幸村くんとキスしたかったとか言うのやめろよな!?」

『キスしたい訳じゃなかったけど、幸ちゃんの瞳を見てたら動けなくなってさ…』

幸「ふふ」

丸「…
と、兎に角仁王と仲直りしろよ!」

『やー』

首を横に振りベタッと幸ちゃんにくっつく。

丸「ここまで渚月が折れないのも珍しいけど何が原因なんだ?」

幸「期間限定ポテチ」

丸「はい?」

幸「期間限定ポテチを仁王が食べちゃったんだってさ」

バンっと机を叩く。
ビクッとブンブンの肩が跳ねた。

『もー思い出しただけでもムカつく!まーくんったら酷いんだよ!?

昨日の部活終わって部室に戻ったらまーくんが勝手にポテチ食べてたの!!
あたしが練習後のオヤツに楽しみにしてたポテチをバリバリと!!
そりゃあまーくんは運動してお腹空いてるのも分かるよ?分かるけど!!

人の物を無断で食べるのはいけないと思うんですよ!
窃盗だ窃盗!!』

幸「と言うことです」

丸「お、おう。
つか興奮し過ぎて呼びかた戻ってるし…」

『うわーん、まーくんのスカポンタン!!』

幸「よしよし。
ほら、僕のお菓子をお食べ」

『幸パンマン!!』

幸「おじさんが作ったチョコあ〜んパンだよ」

『懐かしいお菓子キタコレ!』

丸「俺ツッコミきれねぇよ」

俺は2人に早く仲直りしてほしいと思いました。

あれ?作文?

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