『おかえり。』

□V 理由〈side:nami〉
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ドキッとした。

サンジ君がいつものメロリンな調子で何か私のこと話してるかなぁ…ってつもりで聞いただけなのに。

「からかわないで。」

気付くと私は真面目に言葉を返していた。彼は再びお粥を口にしながら平然と言う。

「からかってなんかいない。お前だって分かってるだろ?」

「…!!」

それは…知らなかったと言えば嘘になる。何となく、そう何となくだけど近づいたら危険な気がして、この男と2人きりになるのは避けていた。

なのに、今日はどうして2人きりの時間を作ってしまったのか。

それは先程話題に出た人物、この船の金髪の料理人のせいである。
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