『おかえり。』
□X サンジ君〈side:nami〉
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「え…!?」
「あいつは相当頭がキレる。その場の冷静な状況判断、最善の戦略を見つける速さ、仲間への最適な役割分担。普段はそんな素振りを見せないが、かなりの策略家だ。」
「…。」
「苦境において、麦わら屋は自分のことはどうにかする。仲間のことは信頼して各々の判断に委ねる。」
「そうよ。それが…?」
「それを受けて、仲間が全員助かる最善の策を考え、動くのが黒足屋だろう? あんなに口の悪いあいつへのお前らクルーの信頼度が半端ないからな。あいつなら何とかしてくれる…的な。 きっと何度も救われただろうことがおれにだってわかる。」
「それは…」
確かに…思い当たることはいくつもある。
Mr.プリンスとなって私たちを助けてくれた。
駅に先回りして、ロビンが連行される海列車に乗り込んだ。
正義の門を閉じ、海軍を混乱させたからこそ、あの場から無事に逃げられた。
この間も、子供たちを助けられたのは、G-5への冷静な指示でおさまったことが大きな要因だったのは間違いない。
「更にコックで、戦闘員としても覇気が使える。黒足屋さえ叩けば、麦わらの一味の戦力はかなり削がれるだろう。」
「…馬鹿なこと言わないで!」
「あいつを潰すのは簡単だ。自己犠牲の固まりだからな。」
「何が言いたいの?」
この男の言うことを否定出来なかった。
「これからは今のまま、あいつが無事でいられるはずがない。あいつ自身、そしてこの一味を大事に思うならば、全員の意識を変えたほうがいい。」