『おかえり。』

□X サンジ君〈side:nami〉
1ページ/3ページ

次から次へと目の前のこの男はよく喋る。

「同盟を組んでから日が浅いくせに、分かったような口きかないで!」

さっきとは違う意味で私は彼に苛立っている。

「じゃあ聞くが、この船にいる間にあいつが熟睡してる姿を見たことがあるか?」

「そりゃあ、ある…」わよと答えかけて、止まる。





サンジ君は時々ダイニングテーブルに突っ伏して寝ていることがある。そんな時の彼の行動は2パターン。

「あっ、ナミさん!何か飲む?」とすぐに起きる。

もしくは、寝てるんだと思ってしばらく眺めていると、「あのォ、あんまり見られても恥ずかしいんだけど…」とか、「もしかして、ナミさん惚れた?」とイタズラっぽく狸寝入りをしている。

…結局、私が起こそうとするわけでもないのに、彼は起きる。

この男の言うとおりかもしれない。
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ