『おかえり。』
□\ 戸惑い〈side:zoro〉
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すっかり外は明るくなり、サニー号のキッチンには朝食の匂いが充満している。おそらく船全体に漂っている筈だ。
テーブルに並べられた食事。いつもならばクソコックが立っているキッチンにロビンがいる。
「サンジみたいにはいかないけれど、レシピのお陰で私にしては上手に出来たわ。」
おれはソファから起き上がる。
「…そろそろだな。」
「おはようございます!」
現れたのはブルックだった。普段は朝の目覚ましにバイオリンを弾くが、今は医務室に寝ている奴を起こさないように控えているらしい。
「…あれ?お珍しいですね?ゾロさんがこんな早くに…。え?ロビンさんがエプロンして…。サンジさんは…?」
違和感極まりない今の状況に、陽気な音楽家にも戸惑いが見られる。
「…飯は出来てるんだ。野郎共を起こして来てくれ。」
「あ、はい。分かりましたが…」
「話はその後だ。」