『おかえり。』
□\ 戸惑い〈side:zoro〉
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おれとルフィの怒鳴り合いに、その他の野郎共がドアの外で固まっているのが見えた。
「てめェらも入って来い。話しておかなきゃならねェ。」
「な、何だよ…いったい?」
ウソップがおびえている。
そりゃそうだ。おれとルフィが本気で言い争っているのだ。
そのウソップに、ルフィが振り返ることなく言った。
「サンジがいなくなったんだ!!」
「は!? 何言ってんだよ! 昨日おれ達と一緒ににいたじゃねェかよ。」
ウソップ、そもそもそこが違うんだよ。普段のあいつならお子様達の宴会の騒ぎに参加する筈がねェ。
「本当に何も気付かなかったのか?」
おれはクルー全員を見据え、質問する。
答えたのは予想外にも船長のルフィだった。
「気付かなかったわけねェだろ!! …なんかわかんねェけど、あいつ元気ねェなって…。でも飯がすげェ美味くておれが喜んだら、あいつやっと笑って…、いつも通りに戻ったから、それでいいって思ったんだよ!!」
おれはすぐに言葉を返せなかった。
他人の様子に無頓着なルフィが、あいつのことを気にかけていた事実に驚いた。