『おかえり。』

□\ 戸惑い〈side:zoro〉
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ルフィはいきなりおれに掴みかかってきた。

「あいつは…!サンジは、すぐ誰かの為に犠牲になろうとするんだっ!!」

「ルフィ…。」

「初めて会ったあのレストランでもおっさんの為に!冬島でもおれとナミの為に!!」

「…!!」

「あの二年前のシャボンディの時だってそうだ。おれが何度も逃げろ!って言ってんのに全然言うこと聞かねェで、仲間逃がす為に向かって行ってよォ…!!」

ルフィが下を向いた。

初めて見る姿に誰もが動けなかった。

「ゾロ…てめェは、そんなこと知らねェから勝手に許可出来たんだろ…?」

「…馬鹿言うな。」

おれだって知ってる。

おれがルフィの身代わりになったスリラーバークの一件。

あの時あいつは、バーソロミューくまとおれの間に割って入って来たんだ。

あいつは、本当に死ぬ気だった。

あいつにはいつでも死ぬ覚悟がある。それは自分の為ではなく、誰かの為だ。それがあいつの誇る騎士道ってやつなんだろう。

「…おれもさすがにそこまで鈍くねェ。いいかルフィ、よく聞け…。」

ルフィが顔を上げた。なんて情けねェ面してやがるんだ。
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