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※全てにおいて捏造注意
※OLCやその他団体とは何の関係もありません
衣装の試作品や紙くずで溢れ返った部屋に朝日が差し込む。
ガラス張りで見通しの良いこの部屋からは右を向くと堤防の向こうに広がる海、左を向くと向こうにプロメテウス火山が見える。
14年間も会ってないがミステリアスアイランドで引き篭もって修行をしている兄は元気にしてるだろうか。
「おい!」
「うわぁっ!?」
突然背後から肩に乗せられた手に飛び上がる。
「もう!脅かさないでよ!」
「俺だって驚かすつもりでは無かったさ。だけどお前、何度呼んでも全然返事しないから」
どうやら何度も名前を呼ばれていたらしい。何時からこの部屋にいたのだろうが全く気づかなかった。
「考え始めたら自分の世界に閉じ篭る。そういうとこ、昔から変わらないよなー」
肩を肘掛け代わりにして彼は机に散らばっていた、衣装のイラストの周りにびっしりと小さく文字が付け加えているモデルデザインの一枚を手に取り言った。
「いつまでも一人で煮詰まってないで外に出たらどうだ?偶には息抜きも大事だぜ」
「“偶には”?」
「うっせー!俺だって仕事は真面目に大体は熟してるっての」
大体はって…それでいいのか人の命を預かっているパイロット。
ベースも苦労しているのだなと同情していると当の本人は「そうだ」と言って先程入って来た扉を開けた。
「下に降りてこいよ。今ならキャプテン・デイビスの格好良い姿が見れる絶好のチャンスかも知れないぜ」
エレベーターで降り下の階に降りるとCWCのマークの入った制服を着た作業員達が皆忙しなく動いていた。それを私は所詮居候の身なので邪魔にならない横で見ていたが、暫くすると自身を呼ぶ声に気付き辺りを見回す。
「久しく見ないで心配していたが…。どうやら元気そうだな」
「ご心配をおかけしたようで、すみません」
「何だ、浮かない顔だな」
その主はスコットで身に付けていた手袋を外すと早々なまえの額に手を当てる。どうやら時間感覚が鈍り暫く顔を出さなかったもので皆を相当心配させてしまっていたらしい。
一体全体私は何日引き篭もっていたのだ…。
「まあそうだな……自分探しの旅に出るのは大切なことだよな」
「あいつはいつもだが」と顎でしゃくる先を見ると丁度こちらにやって来る途中だったデイビスがいた。
「おいおい、絶対俺の事話してたろ?スコットは一体どんな余計な事を言ったんだ?」
既に立ち去っていったスコットの背中と自身を見てクスクスと笑っているなまえを交互に見てデイビスはわざとらしく眉根を寄せ膨れてみせた。
……To be continued
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ポートディスカバリーとナブルが好き過ぎた結果である。
大変申し訳ないとは思っている。
個人的にはカルロッタ姐さんの荷物持ちになりたいです。