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□邪険にしないで
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※総司令官成り代わり


気象コントロールセンター、通称 “The Center For Weather Control = CWC”

CWCは日々ストームの研究、予知、コントロールに励んでいる。
俺はそこの一員だ。
そしてその俺らに支持を与える総司令官は……

「おーい、ユウー」
「いい加減にしなさい、キャプテン・デイビス!それとこのチャンネルは重要な通信のみに使用するようにと何度も言っているでしょう?」


彼女は俺よりも若いのに総指揮を取っている。
的確な指示と判断、そして責任感が強いこともあり皆からの信頼も厚い訳だが……。
日々の行いのせいかいつも俺にはやけに当たりが強い。
命令口調で意地っ張りで強情で…本当に可愛くない奴。

「安全点検は2回とも済んだんでしょうね?」
「もちろん!とっくの昔にね。なぁーいいだろ?」
「はぁ、キャプテン・デイビス、ミッションに参加する気があるなら今すぐスタンバイしなさい」
「全く……はいはいベース」

立場上は上だからってそんなに邪険にしなくても良いだろ。
俺の方が年上だぞ?

それに疎過ぎる。
幾度となく普通の人なら気づくであろう素振りを見せても動じないユウはある意味天性の才能の持ち主だ。
いつになったら俺の気持ちに気づくんだよ。

今日こそディナーに誘おうとしたのに。

だが、そう易々と叶わぬ恋ほど燃えるってよく言うしな。


近い将来お前を振り向かせて見せるぜ。


fin.

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