妖変化

□『妖変化』
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――この身を捨ててでも。






――守るものが……





――あったのに。




――貴方様を悲しませるなんて、





――式神失格ですね。





――あぁ、貴方様方の間に子供が……





――可愛いですね





――……ほう、今度は孫が……




――あぁ、咲良様に似てとても美しい子に育つでしょうね。







――あぁ。




――早く目覚めたい。




――貴方様と、家の方々を守りたい。




――蓮池たちばかりに負担はかけられないな。




――……どうして。




どうして、そんな悲しそうな顔をしているのですか、蓮池。




――……そうですか、主が。




悲しいですね、ヒトの寿命は何と儚い。




――今度は彼女を主とするのですか?


――毎日のように、私に話かけてくださるお方。




このお方に早く恩を返したい。




――蓮池……?





――そんな……主が!?



――……これは由々しき事態ですね。





私も早く目覚めなければ。




――暖かい……?



――主ではないこの妖力は……?





――私に妖力を与えてくれているようだ……



――!!もう傷が治っている……



――これで目覚める事ができる。



――礼を言う、ヒトの子よ。




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