文豪ストレイドッグス
□探偵の能力
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「国木田くーん、僕そろそろ名探偵"の仕事に行かないと」
襲撃された後、後片付けに追われている国木田を乱歩が呼び止めた。
「名探偵?あぁ、例の殺人事件の応援ですか」
「そう。警察がね」
乱歩が机に飛び乗りながら言う。
「世界最高の能力を持つこの名探偵、乱歩さんの助言が欲しいって、泣きついてきてさ」
「こいつに手伝わせます」
国木田は放心状態の敦を指さす。
「おい、呆けてないで準備しろ。仕事は山積みだ。太宰も探して連れて行け。どうせその辺の川に流れてる。後、栞も連れて行け。谷崎兄妹のところにいる」
「は、はは……」
敦はいつも通りの探偵事務所に半分呆れながら涙目になった。
「あ?何だお前、泣いてるのか?」
「泣いてません」
「泣いてないのか」
「泣いてません」
「泣いてるのか」
「泣いてます!!」
半ばヤケクソになりながら敦は谷崎兄妹の所にいる栞を呼びに行った。