白の従者(マギ)

□神官
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紅炎からの伝達後、青蓮は心の中で自問自答をしていた。




煌帝国神官、ジュダル。




「マギ」と言われる魔導士。





それ以上の事は分からない。





何故自分に?




「金属器」のことだろうか。




それとも私のジン、マルバスの事だろうか。



「金属器」使いだということがバレたら。



きっと、蔑む様な目で見るに違いない。




「――……」





あぁ、どうしよう。






「……青蓮」







怖い。









「青蓮!!」






ハッと我に返ると、白龍が自分の名前を呼んでいた。





「どうした?何度呼びかけても反応がなかったが……」





「あ……申し訳ございません。少し、考え事を……」





「――神官殿の事か」




今まさに考えていたことを当てられ、青蓮はうっ、と息を詰まらせる。





「……はい」





「……さっさと行って来い」





「……はい」





青蓮は部屋から出ようとした。





「……あぁ、それと」





出て行く直前白龍が声をかけた。





「危ないと思ったら、すぐに戻ってこい。」





「はっ、はいっ」




青蓮は返事をするを、パタパタと駆け出した。





「……本当は、行ってほしくないんだが……」





青蓮が出て行った扉を見つめながら白龍はポツリと言った。
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