白の従者(マギ)
□鍛練
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「あ、あのですね白龍様!?私が白龍様の鍛練相手になるなど……私は弱いですよ!?青舜殿の方がよろしいかと……」
青蓮は白龍に腕をひかれながら鍛練場へと向かっていた。
「青舜は今姉上と遠征に行っている。当分帰ってこない。それに、青蓮ならきっと俺の良き相手になると思う」
「そ、そのようなこと……」
「ないとか言わせないからな」
言おうとした言葉を言われ、押し黙る。
「いいから、来い」
鍛練場に着いた二人は向き合う。
「うぅ……皇子に刃を向けるなんて……」
『どうした?青蓮。あの皇子に刃を向けるのにそんなに躊躇われるのか?』
マルバスが話しかけてきた。
――あ、当たり前でしょう!?相手は皇子なのだから……!!
『だったら、我がそちの手助けをしてやろう。「金属器」を通してな』
「……?」
「青蓮?どうした?」
「い、いえっ。なんでもございません」
「……そうか。では、始めよう」
『構えて』
マルバスが話しかける。青蓮は応じるまま袖から剣を出現させた。
「それでは……開始!!」
審判役の兵士が開始の合図をすると、双方地を蹴った。