本長編 風と共に2(風と共にの続きです)

□シャボンディ3
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私はローの命令でジャンバールに抱えてもらったままみんなと船に戻ってきた



「ジャンバールありがとう。」


「いや君は俺を救ってくれたから気にしないでくれ」


「さっきからそれよくわからないけどありがとう」



ローはクルーに潜水するように指示をだすとクルーたちの治療をするために不機嫌そうに医務室に入っていた


私は痛む体を庇いながらシャワーを浴びて部屋でお酒を飲んでいる
お風呂場で自分の裸を見た時は思ったよりもすごい傷や痣だらけで驚いた



「はぁ…久しぶりに体中が傷だらけで痛くてガタガタだよ…右腕が動かない。まあ左じゃなくて良かったー
あっ!そうだ!」


さっきまで着てた服のポケットからメガネのおじさんに貰った名刺を取りだした

「『チャッキーのぼったくりbar』に浮上したら行こう!
父さんと母さんの仲間だった人だもんね!いつ浮上するんだろ?それとなんかさっきロー不機嫌だったみたいだけどなんかあったのかな?
まっいっか!イテテテテ…」


やっぱり少しでも動かすと身体中が痛いし右腕は動かないままだ

みんなの傷も気になって壁をつたいながら部屋をなんとか出た


「てめえ歩くなら治療をされに医務室に来やがれ」


廊下を出るとローがさっきよりも不機嫌そうな顔でドアの前に立っていた


「ねえ!みんなの手当ては終わったの?」



「あぁ?無茶をして重傷の奴以外の手当てはな」


「重傷!?大丈夫なの!?こんな所にいないで早く手当てしてあげて!イテテテテ」


「はぁ…」



ローは呆れたようにため息をつくと私を担ぎ上げてローの部屋に入った



「えっ!?ちょっと何?早く手当てしに行きなよー」



ドン


「いったーーーい!!」


部屋に入るなり少し乱暴にベットに寝かされた




「バカ野郎!!
何が早く手当てをしろだ!?
重傷はお前だ!!手当てもされに来ねえで!いてえから酒飲んだんだろ?
あんな無茶しやがって!
どんだけ心配したと思ってんだよ!!」




ローは私の上に跨がり怒鳴った
私の身体中の傷も痛みを麻痺させるためにお酒を飲んだこともローには全てお見通しだった



「ごめんなさい。あの時はああするしかないと思って…こんなに傷だらけになるとは思ってもなかったの…
本当に心配かけてごめんなさい。」



「はぁ…傷を診るぞ」



ローは私の上から離れ私の傷の具合を見ている

「っつ!!」



体を動かされると体が軋んで痛み動かない右腕を動かされると激痛がはしった

細かい切り傷や打撲も丁寧に手当てしてくれているけれど消毒液が滲みて焼けるように痛む



「右腕は骨や神経までいってるな。とうぶん動かせねえぞ。
無理に動かしたら本当に使い物にならなくなっちまう」



「えっ!?」




「安静にしてれば動かせるようになる。それまではおとなしくしてろ」




「良かったー治るんだねーゆっくり動くようにするよー」




「お前…」



「ん?何?」


「いや…何でもねえ…」


(こいつ本当にわかってんのか?
まあ…とうぶん痛みで動けねえから大丈夫か…)
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