トラファルガーロー 長編 Lily (現パロ)

□一粒の涙。
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足下がフラついているからと手を引かれながら歩く


『ローさんお疲れ様です!』


『ああ。』



歩いているとローさんはたくさんの人たちに声をかけられている



ローさん?この人の名前かな?


地下のお店に入った


「ローさんいらっしゃいませ。
奥あいてますよ。」



「ああ。お前は何を飲むんだ?」


「バーボンをボトルで」


「ターキーを頼む」


「かしこまりました。」


お酒を頼むと広い個室に入った。
個室に入るとローさん?はソファーに座ったけれど私はどこに座っていいかわからずに扉の前で立ったままでいる…


「隣に座れよ」


「うん」


言われるがまま隣に座った。
座ると扉がノックされボトルやお水をバーテンさんが運んできた



「ありがとうございます。」



バーテンさんにお礼を言うと

「ごゆっくり」

と部屋を出ていった


「飲み方は?」


もしかしてお酒を作ってくれようとしている?


「自分でやるから大丈夫だよ」


「俺のぶんのついでだ」


「ありがとう。グラスに多めに注いでくれればいいよ。」



「チェイサーの水もちゃんと飲めよ」



私たちは氷なしのストレートを乾杯した


ゴクゴク


「ふぅ…ふぅ…」

グラス半分くらい入っていたお酒を一気に飲み干した



「おい。体壊すぞ」


「そう…」


私はボトルに手を伸ばした


「なあ名前はなんていうんだ?」


「ん?百合音。えっとローさん?」



「俺のこと知ってるのか?」


「うんん。みんながローさんって呼んでたから」



「そうか百合音歳は?」



「16」


私はお酒をグラスにさっきよりも多めに注ぎ半分くらい一気に飲んだ

ローさんも静かに飲んでいる。


「ふぅ…」

ボトルが空になってしまった


「百合音なぜそんな飲み方をするんだ?」



「頭を落としたいから」


「ん?」



「眠れないから。それに記憶をなくしたいの。私もう一本頼んでくる。」


「だめだ」


「どうして?」


「ここに来る前にもだいぶ飲んでたんだろ?足下フラフラだったじゃねえか」


「体はフラフラでも頭が落ちないんだもん…」



「眠れねえのはわかったが、何で記憶を飛ばしてえんだ?」



「……私が傲慢で我が儘ってことに気づいちゃったから……」


ローさんを見ると強い瞳で私を見つめていた。
この瞳に見つめられると心を丸裸にされてしまいそうになってしまう…
私は急いで視線をそらした
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