イナズマイレブンGO
□嫌い…でも好き
3ﾍﾟｰｼﾞ/6ﾍﾟｰｼﾞ
この人、ペア席にするわ、俺の嫌いなホラーだわ、なんなんだよ
クソ……
別に怖くねえもんな
怖くない怖くない……
映画を見終わり、フードコーナーで休憩中の俺たち
ただ、俺はものすごく機嫌が悪い
「面白かったな」
「……」
「無視するなよ」
「あんたが悪いんだからな」
「じゃあちょっと待ってろ。いいもん買ってきてやる」
ﾌﾝｯとする俺を面白くないと思ってるんだろう
なのに、微笑むあんたがよくわからない
なんでこんなにあんな人のことを考えなくちゃいけねぇんだ
絶対惚れないからな
絶対に……
「ねえねえそこの君ひとりなの？」
「あ？」
「君のことだよ」
「あんたなに？」
「一緒にどこか行かない？」
なにこいつ。
男の俺に対してなにしてんの。
バカ？
一応高校生らしいけど
「質問の答えになってねぇし」
「強い口調もいいじゃん。ちっちゃくて可愛いし」
「チビじゃねぇ。ふざ…「そこのお兄さんなにしてくれてんのかな」
「君こそ誰だよ」
「倉間に近づいてんじゃねぇよ…ロリコンかよ。お兄さん。俺の連れだからやめろ」
この人たちって……
というか、もう俺空気だし
あんたのオーラもさっきのホラー並に怖いからやめて
高校生らしい人、ビビってるから
「ﾁｯ ガキのくせに」ﾎﾞｿｯ
去り際によくあるパターンの決めゼリフ？を言って去っていた……
なんて思ったら、体の力が抜けた
あぁ、俺、それなりに怖かったんだ
「倉間……？ほら、クレープやるから」
俺の大好物だ
生クリームがたっぷりのクレープ
甘くて美味しい
黙々と食べていると、あの人は俺をにこやかに見ていた
「そ、その……ありがとう……」
「じゃあ帰るか」