イナズマイレブン
□馬鹿はどっち?
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「別れるってなんだよ。馬鹿なのか。」
「なっ!別れるっていっただろ!」
「その理由を聞いてるんだよ。」
俺の耳に響く、低い声
いつもなら、心地よい声も今は恐怖の対象でしかなかった
しかも、豪炎寺は俺を馬鹿と言った
確かに俺は成績も悪い馬鹿だし、サッカー馬鹿だけどさ!
なんで、俺が怒られるんだよ!
「馬鹿言うな!」
「馬鹿なんだから仕方ないだろ!」
「だ、大体、豪炎寺が俺のこと構ってもくれないからだろ!いつだって、素っ気なくて、何もしてくれなくて!………嫌いになったのかなって思うじゃないかっ!だからっ、別れるつもりだったのに!」
くそぉ
言いたいこと言ってやったのに涙が止まんねぇよ
「円堂……」
「豪炎寺の馬鹿!どっちが馬鹿だよ!バカバカバカバカっ!」
ポカポカ豪炎寺のことを叩きながら叫んでしまった
そんなことに今更気づいた俺は、慌てて離れようとするが、それを阻止するかのように、豪炎寺が強く抱きしめてきた
「黙って聞いててくれ。」
さっきとは違ったいつもの低音は綺麗に俺の耳に響いた
「俺だって、男なんだ。円堂に触れたら止められないんだよ。さっきと同じように乱暴になるんだよ。おまえを汚したくない。おまえが大切なんだよ……」
「ならっ……」
「でも、俺のやり方はダメだったようだな。おまえが別れたいなら、別れよう。」
スッと豪炎寺が離れる
また俺はポロポロ泣き始めてしまう
「え、円堂?!」
「やだやだ!別れたくない!好きなのにっ!やだよ!どんなことしてもいいから!豪炎寺!そばにいてくれよっ!」
「馬鹿……んな、可愛い事言うな。本当に止めてやれなくなる。」
「それでもっ……いいからっ!」
「どうなっても知らないぞ。」
その言葉が合図だったようで、再び押し倒され、ベットが軋む
「円堂好きだ。」
「うん。好きだよ。」
どちらともなく、唇が重ねられた
さぁ、これから最高の愛を積み重ねよう
最愛の君と
→後書き