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□遅刻常習犯が欠席です
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「橘おはよー」
「あっ、おはよう」
真琴は妹の蘭と弟の蓮を送ってから登校するため、自身の学校には遅めの登校だ
チラッと幼なじみである遙の席を見るが、今日はまだ来ていないようだ
いつもなら、もう来ているのだけれど…
こういう時は大体、水風呂に入っている事がほとんどだ
真琴は『またか…』という具合でため息をつき、自席に座った
しばらくして、天ちゃん先生が「おはようございます〜」と入ってきて、出席を取り始めた
「あら、七瀬くんは…?」
「ハルのことだから、水風呂に入っていると思います」
真琴が言うと『あぁ、そうね』と呆れた顔をする天ちゃん先生だが、遙は成績が良いため、遅刻しようが早退しようが、単位が取れる最低ラインは来てるので、どの先生にも怒られはしないのだ
まったく、狡いものだ
しかし、今日は2限になっても、昼になっても、6限になっても、部活の時間になっても、遙は来なかった
流石に心配になった真琴は、部活を怜に任せ、遙の家へ急いだ