弱虫ペダル

□COLD
1ページ/2ページ

友情出演→真波・福富




「入れてくれよ〜」


「い・や・だ・!」


「靖友ぉ…」


現在、新開隼人は雪が降っている中、部室から締め出されていました


「荒北、そろそろ、入れてやったらどうだ?」


「福チャンの頼みでもい・や・だ・!」


部室の隅で丸くなる荒北は、相当ご機嫌斜めなようです…

そこへ東堂が話しかけた


「それでは、荒北。この頼れる美形の東堂尽八に話してみろ!」


頼れるかどうかは、別として、このままで破局の危機でもあるチームメイトを放っておく事はできない


「るせェ…」


「なっ……!」


一撃で撃沈した東堂も隅で丸くなってしまった
今度は、真波が東堂を慰める番となり、「荒北さんがダメなら、新開さんに聞けばいいんじゃないですか?東堂さんのこと頼りにしてますよ?」と言えば、すぐに復活した

真波の先輩の扱い方が上手いのか、ただ単に、東堂がチョロいのか…
それは、さておき、今は荒北が拗ねている理由を判明させるのが最優先だ

ドア越しに「何があったんだ新開。」と聞くと新開はこう答えた


「ベプシが悪いんだ…!」





















雪が降って寒い思いをしているであろううさ吉を部室に入れるため、新開は、うさ吉を抱えて部室に向かっていた


『部室は、暖かいからな。安心していい。』


そして、部室に入り、うさ吉を下ろした

その時、新開は気づかなかったのだ










荒北のベプシのキャップが緩いまま、床に置いてあることに





















「ふむ。なるほど。それで、ベプシはうさ吉によって倒された。というわけだな荒北!」


バッと荒北の方を振り返ると荒北は、顔を上げ、重い口を開いた


「別に俺だって、ベプシがこぼれたくらいでそこまで怒らねェヨ…それに、俺が買ったやつが最後の一本だったしナァ…」


「なるほど。今すぐ、弁償ができないのだな!」


フムフムと一人で納得している東堂
その東堂を無視して荒北は声を上げた


「でも、コイツは俺よりもうさ吉の心配をしたんだヨ!可笑しいだろ!仮にも、俺たちつきあってんだヨ!」


「確かにそうだな。それは、新開が悪い。」


「「なんでそうなる!?」」と不思議ちゃん真波と福富にツッコまれる始末だ


「俺は、巻ちゃんが一番だからな!」


そんな東堂は放置して、荒北は新開に言った
「今すぐ、謝罪するなら、許してやらなくもネェ…」と

「本当に!?」と新開が聞くと、荒北の返事を聞く前に、話し始めた


「ベプシのことは、本当に悪かった。でも、みんなが知ってる通り、俺にとってうさ吉は大事。でも、うさ吉への好きと荒北への好きは違う。今度、デート行こうよ。ベプシでも何でも好きな買ってあげるから。それと、一生責任とるよ。靖友。」


荒北は、ドアを少し開け顔を出した


「“一生”言ったからナ」


「約束だ」


こうして、無事に破局の危機を免れた新開は、緊張の糸が切れたのか、部室のドアが開くと倒れ込むように入ってきた
それを荒北が支えたのは、言うまでもない
そして、新開は、次の日見事に熱を出しましたとさ










「何熱なんか出してんだよこのボケナスがァ!」


「へへっ…でもっ、や、すともが…かんびょー、してくれ、るから…うれしー…」


ヘニャと微笑む新開は妖艶だったという荒北の後日談もあったりなかったり




→後書き
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ