日常編

□標的4
1ページ/2ページ







「答えは…?」
『4』


あの慌ただしかった学校が終わって、久々の休日。
なのになんでオレはリボーンの授業なんて受けなきゃならないんだ。めんどくさい。


「チッ…つまんねぇな」
『…どこに答えを間違えるたびに、爆発を起こそうとする家庭教師がいるんだ。』
「ここにいるじゃねぇか」


そう言って三つの爆破スイッチを見る。つまんねぇなじゃないだろ、こっちは生死かかってるんだ。
というか、こんな所で爆破させられたらめんどくさいことになる。後片付けとか…母さんに説明することとか…。


「まぁ、諦めろ。これがオレのやり方だ」
『…間違ってるぞ、ソレ』



はぁと溜息を零す。
でもオレはこんな問題間違える訳ないからな爆破はしないだろ…。
一様二回目の中学だしな。
そう思いながらも現実逃避するように窓の外を見た。



『…なんだアレ』



思わずポツリと言葉が出てしまった。いや、あんなもの誰が見ても声が出る。
あれだけ牛を主張した格好の子供が銃を構えながら木に登ってる姿をみれば…。



「死(ち)ねリボーン!」
『………』
「おい、四季聞いてんのか」
『あぁー…聞いてる聞いてる』


リボーンも無視してるから、これは放置してても大丈夫なのか…。
まぁ、関わるだけめんどうだしな。とオレは見なかったことにする。


しばらくすると、どでーんと鈍い音がする。ふっと少し気になってもう一度窓の外を見るとさっきまでいた銃をもった牛の子供は居なくなっていた。
あぁ、…落ちたのか。と悟る



「それじゃあこれ解いてみろ」
『…その答えは、√3』
「ほんとおまえつまんねぇな」



どういうことだ。ちゃんと解いてんだろ。家庭教師ならそこは褒めろよ。…リボーン、お前ただ単に爆弾のスイッチ押したいだけだろ。
こうなったら絶対に、やらせてたまるか。



「ひさしぶりだなリボーン!!オレッちだよ、ランボだよ!!」



この子供とうとう部屋まで上がり込んできやがった…。
さっきから下でピンポンピンポンうるさかったのおまえかよ。



「じゃあ、次はこれだな」
『おいお前この問題高3レベルの問題じゃないか』
「……………」



部屋に入ってきても未だに無視を決め込んでいるリボーン。
こいつら知り合いじゃないのか?


「コラー無視すんじゃね!!いてまうぞコラーー!!」



牛柄の子供…ランボとか言った奴は無視されたことに苛立ったのか次はナイフをとりだしリボーンに向かっていった。
その様子を、ボーッと見つめる。すると、リボーンは腕を一振りして子供を振り払った。
その衝撃にびゃんっと奇声をあげながらドガっと壁に子供はぶつかっていった。
……痛そ、ご愁傷様だな。


「おーいて…何かにつまずいちまったみたいだ…。
イタリアから来たボヴィーノファミリーのヒットマンランボさん5歳はつまずいちまった!!大好物はブドウとアメ玉でリボーンとバーで会ったランボさんはつまずいちまったーー!!」



子供はガハハと笑いながら転けたことをごまかすように自己紹介をする。……うざいなこいつ。そしてうるさい。迷惑なんだが。



「ってことであらためて、いよぉリボーン!オレッちだよ!!」
「で、四季。お前解けたのか。」
『これで文句ないか』
「…お前、何で解けるんだ」
『さぁな』



紙に書いた答えを見せると、解けないと思っていたのか驚かれた。
まぁ、【私】だった時は高校生も最後までいっていたしな。解けるものは解ける。そんなこと言わないけれど。



「…ぐすん…が・ま・ん…。
フォホホホホ。今回はボヴィーノファミリーに伝わるいろーいろな武器をボスからお借ーりしてきたのだじょ〜〜〜。ジャジャーン10年バズーカ!!これで撃たれた者は5分間10年後の自分といれかわる〜〜〜っ」



子供は泣きながら雰囲気変えて、鞄から何やらバズーカらしきものをだしてきた。…10年バズーカって、名前安直すぎじゃないのか…。
子供はそんなことも気にせずに、これは展示品だといって鞄の中に直した。


「まぁっ!いいもん見っけ!あららのらこれ何かしら?」


ふっと目の前で出されたのあれはーーー


『…手榴弾』
「大当たり!!死にさらせっリボーン!!」


そう言ってまた、リボーンに向かって手榴弾を投げつける。
…まぁ、このあとどうなるかは予想ができる。
案の定オレが思ってた通りにリボーンは腕一振りして手榴弾ごと子供を吹き飛ばした。
外ではドガーンっと派手な爆発音が鳴っている。

おいおい、これ近所から迷惑だって言われないか…。



『…お前あいつと知り合いなんかじゃないのか?』
「あんな奴知らねーぞ。」
『…あぁ、そう。』
「まぁ、知ってても、知っていなくてもどっちみちボヴィーノファミリーっていった中小マフィアだ。」
『……』
「オレは格下は相手にしねーんだ」




どぉんとリボーンはキメ顔でそう言った。このオレが始めて可哀想だなと他人に感じた瞬間だった。







.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ