華の乱

□獄卒最強(凶)の乙女心 《未完》
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「本日付けで鬼灯様の補佐官を務めることになりました、玲鳴です」
「いやー可愛いねえ鬼灯君」
「ええ、可愛いでしょう。でも見かけによらず極悪非道です」





そこが良い、と少し頬を赤らめて照れる鬼灯。閻魔大王が口をあんぐり開けて鬼灯をみる。こんな惚れ込み方は初めて見るのだ。長い付き合いの中でこんな鬼灯を見たことがない閻魔大王は、何故かこの獄卒女鬼神が怖くなってきたのだった。





「彼女は拷問テスト、満点の優秀な獄卒です。あの芥子さんも尊敬の眼差しで見ていました。」
「あ、あの芥子ちゃんね」




鬼灯はよほど嬉しいのか、自分の愛用している金棒を持って玲鳴の元へ向かう。



「見てください、ほら軽々と持ち上げるんです」
「ほあ…」





開いた口が塞がらない大王を余所に、玲鳴はサッパリとこう言う。




「いるかのショーじゃないんです教官」
「教官でもないです」
「早く部屋に戻って書類整理したいんですけど」
「もう書類の整理は出来ています。食事にしましょう」
「(仕事取りましたね…)………………」




歩いていく2人は、それはそれはお似合いで絵になる。ただ、今までと違うのは、鬼灯が熱を上げているということ。
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