華の乱
□それでもいいから振り向いて
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「ねぇ、梅チャン」
「なに、鹿島」
帰りに野崎君(以下梅チャン)と帰りながら話をしていた。
「遊は王子様役似合うよね」
「あいつの天性だからな」
「堀先輩も似合うと思うのに」
「あの人、鹿島が現れてから裏方に引っ込んだからな」
そうなんだけど…
「私、堀先輩の王子様役が見たい。ねえ、梅チャン言ってみてよ!ってかそんな脚本書いてよ!!」
「えー…、あ」
「ん?」
梅チャンに突っかかる私を堀先輩が見ていたなんて…
恥ずかしくて死にそうだった。