華の乱

□好きと余裕の間《未完》
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「もうすぐ夏休みだなぁ、駒場。夏休みは?」
「んあ?決まってんだろ、部活と家の手伝いだよ」






八軒の愚問に怠そうに答える駒場一郎。くしくも八軒は聞きたい本音が聞けなかった。






「それ以外は?」
「は?それ以外も何もねーよ」
「まったまたー(´▽`)ノ」






ちょっと煽ててみてもダメだと肩を下げる八軒に、駒場はハァ、とため息をついて小さく呟いた。






「部活やって、家手伝って、…………、まぁアレだな。たまには玲鳴と遊んでやらないとな」
「そうかよ、部活やって家手伝って玲鳴と遊ん……!!!!今なんて言った?」






チッと舌打ちして駒場はその場を離れた。顔は夕陽の所為かどうか分からないが少し赤く染まっている。





「おい!おい!おいってばぁああ!」





八軒の遠吠えは駒場の姿が見えなくなるまで続いた。
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