short**krk
□根はピュアだもの
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桐皇バスケ部のマネージャーになって半年。
そろそろみんなとも仲良くなってきたの。
もともとあたしは、バスケが大好きで。
だけど女だからだという理由で、彼らと共にバスケをすることは許されなかった。
「よぉ、りえちゃん」
あ、腹黒…今吉先輩。
「あ、おたくあかんなぁ、今わしのこと、腹黒だなーんて思たやろ」
「げ、そんなこと思ってませんよメガネさん」
「げ、ってなんやねんげ、って。
だいたいメガネて。
ほんまりえちゃんはオモロいなぁ。」
「…それで、今日のメニューは終えました?」
「あぁ、いつもさんきゅーな。
あのメニュー、桃井と作ったんやろ?
えらいハードやけどな。」
いいじゃない、あなたたちはそれをできる権利を持ってるんだから。
「はい、お疲れさまです…。」
「…ま、あれや。
もうほかのメンバーもシャワー終わったし、りえちゃんも行ってき。」
そう言われて、まぁお言葉に甘えて更衣室のシャワーを借りた。
この時間なら、部員も残ってない。
今吉先輩はあたしに手を出さない。
だから安心してシャワーを浴びれるの。
「あぁ、バスケ、したいなぁ…。」
呟いたその声は、ザーッというシャワーの音に消えていく。
何故か、涙が出てきた。